雨の中のトレーニング
防寒対策をしっかりとして、ノンストップの3時間のトレーニング。
雨の中走る時に、気をつけていることは、体温を下げないこと。最低限、ノンストップで練習を行う。(これはレースでも同じで、ヨーロッパの低い気温のレースでは、集団内で温存しているつもりが、身体を冷やし、エンジンが掛からなくなることもある)
補給食も走りながら食べる。
レースは悪天候でも開催されるし、濡れた路面で走ればグリップ感覚も思い出す。
低速であえて滑らせてみると、緊急時のリカバリーの確認にもなるので、こんな日の練習もレース志向の選手にとっては大事です。
今年スイスカップで2位だった時のレース。
天気は雪。気温はマイナス。
ドイツナショナルの選手には負けてしまったけど、スタートから逃げて、よく食べて、身体を冷やさないようにしたのが良かったと思う。
たまにはトレーニングの話題
昨日は平坦でスピードトレーニングのメニューをこなした。
15,10,10分と区切り、追い風を使って平均48-50km/h。
フォームを乱さずに三本やり切れたと思う。
ただ本来、このメニューはウォーミングアップを含めても2:30で済む練習だけど、今の道路環境だと信号の無い練習場所までの時間が掛かって4時間。
なんとなく、その1.5時間(ただ走っているだけ)のエネルギーを、もう一本のメニューに使いたかったなと、モヤモヤした気持ちになってしまう。
まあ、細かい事を気にするのは良くないのかもしれない。
余分にカロリー消費出来たとでも思っておこう(^∇^)
強くなるためには、自分弱い所を知ること、そして自分で考えて工夫することが必要。
ちなみに僕は、パワーで行ける短い丘は得意ですが、勾配が急だったり、長い登りが苦手です。
神奈川のトレーニングメイト。
フランスでも一緒に走っていたけど、先輩とか後輩とか関係無く、気付いた点は指摘しあえるのがいいと思う。
みんなありがと。
減らすこと
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日本に帰国して毎回思うことは、日本はとても便利な国だということです。
コンビニ、スーパーは24時間営業。ゴミもほぼ毎日出すことが出来る。
対してフランスにはコンビニは無いし、だいたいスーパーは19時には閉店し、日曜日は全てのお店が閉店している。
もっと言えばお昼休みで2時間ぐらい閉めることもしばしば。
ゴミ収集車も週に一回です。
でも意外と事足りるんですよね。いや事足りるというより、とっても調子が良いんです。頭がスッキリした状態で毎日過ごせるというか・・・。
四六時中いつでもスーパーに行けると思うと、必要な者のリストをあまり考えなくなり、不必要な出費が増えて、買い物の時間も多くなってしまう。
最近の自分自信に言い聞かさなければいけないけれど、モノも時間もお金もは全て、制限がある方が有効活用出来ると思う。
目に見えないことだけど、物事をよりシンプルにしていこう。
光も減らせば、星空がよく見える。
今季国内初レース
大会名: 経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ2013
開催日: 2013/9/23
開催場所: 群馬サイクルスポーツセンター
【戦略】
キャプテン寺崎をエースとし、面手、秋丸、内野は序盤から前のグループで待機し、寺崎か自分が後続で追いついた時に一緒に戦う。
その時々のレース展開に対して柔軟に考え、チーム内の意思疎通をしっかりしていき、展開が緩ければスプリントになるの可能性があるので、そのような場面で自分の仕事はスプリントとの指示だった。
【レース展開】
9時半にレーススタート、マトリックスのスペイン人が逃げ始める。
差は6分以上開き、後続集団はサイクリング。
チーム右京以外、どこか纏まって動くことも無さそうだしチームメイトと話し合い、序盤からアタックする作戦はストップ。中盤から自分たちでレースを動かして、追撃の展開を生み出していく方法に切り替えた。
するとシマノがコントロールを開始。コントロールというより、集団にダメージを与えながら集団を分裂させて、追撃グループを作る動きをした。
畑中選手を中心として、チームとして纏まった動きは強かった。一瞬下がっていて、かなり不意打ちを食らってしまったが、そのハイペースも長くは続かず、結果的には集団分裂は起こらず事無きを得た。
結果的には問題がなかったが、ある意味この時の動きに集団後方で対応してしまったことは、チームとしてもは大きなミスだった。なぜなら、基本的にどの国でも、強豪チームが動きだした時の集団分裂のリスクで全てを失う可能性があったから。
シマノがコントロールを終え、緩んだタイミングを狙いすかさずアタック。気が緩んだ時に逃げが決まると思って集団前方に位置し続けチャンスを伺う。
登りのアタックはチームメイト秋丸選手が反応して、僕は登り区間以外に注意した。
120km地点あたりで、ボロボロと逃げができ、自分たちは取り残されかけた。
後手に回るのは御免だ!と思い、心臓破りを登り切った所でレースの動きを作るための緩いアタックを仕掛ける。
ワンテンポ遅れてシマノの選手が来てくれた。
二人で一周掛けて追って、登りの下で合流。この追いつく場面も調子がイマイチで、あまり追い込んだ走りができなかった。
逃げのメンバーは10人程だった。複数揃えているチームは、チーム右京2名、シマノ4名、
この逃げにはチームから2名以上は欲しかったが、後ろからの追撃で寺崎が追いつくことを信じ、ペースを維持する。
序盤から何故か脚が痙攣していたのが悪化し、全身が攣り、完全に登りで停止してしまった。ここまで攣ったのは今年初かもしれない。だいたいそのような時は、気候慣れしていないのが原因だったりする。
ストレッチして走りだすものの、全身まで攣ってしまい、逃げグループから一瞬にして脱落。
集団を待って走っていると、エースの寺崎が抜いていった。通常通り集団で待機していることが出来ず、サポート出来なかった事が申し訳ない。
最終的にはエースは7位、群馬CSCを29周、170kmの目の回るようなレースが終わりました。
日本のレースとヨーロッパのレースはやはり違うと感じた。どっちがレベルが高いとかそのようなことではなくて、負荷の掛かり方が違い、両方独特のキツさがある。
日本の低いスピードで脚がジワジワと消耗するレースが、自分にとって得意とは言えない。その苦手な部分をトレーニングすれば、ヨーロッパに帰った時にも大きな成長となって結果に現れるはず。
今後も頑張ります。
【反省点】
補給のミスで、グリコーゲン不足のような感じで脚の痙攣を起こしてしまった。帰国直後の食事等、今後はより考える必要あり。
【今後の改善点】
トルクを掛ける練習、登りの反復の練習がが足りないので強化する。
EQA U23 木下智裕
使用機材
バイク Anchor RIS8 + ULTEGRA 6700
ホイール DURA ACE 9000 C24 CL
サングラス オードビーカスタム FLAK JACKET NXTレンズ
ウエア WAVE ONE
恩返し
中学生の時の写真をもらって懐かしくなった。
シマノ鈴鹿ロード2006。
ジャージが無かったから、茂木ロードのチャンピオンジャージを着て走った。
明日は、自転車を始めた中学時代の恩師、筧五郎さんに会いに名古屋へ。
その頃は自転車のウエアも高く一着しか買えなかった自分に、「俺も昔、雷太(MTB五輪代表の鈴木雷太さん)さんに送ってもらったから...」と、ウエアを僕に送ってくれた。
その恩師の薦めでアルバイトをして、高校時代には、自転車に掛かる費用は殆ど親に頼らず、遠征費用はスポンサーを見つけるなりして、自分の手で掴むことを実践することが出来た。
自転車を始め、いい出会いと、人の繋がりに恵まれていることに感謝!
これからも頑張りたい。
(オランダ世界選手権U23)
La Vuelta a Valencia レポート
帰国最中のTGVより、Vuelta a Valencia(スペイン・バレンシア)のレースレポート。
【第一ステージ】
平坦基調の140kmレースで、少しテクニカルな部分があった。具体的にはロータリーが多く、風向きに注意するということ。
80km地点程までずッとアタック合戦。常にチームは逃げに選手を入れて行く攻撃的なレースが出来ていた。
その延長線上で、寺崎選手が大きな逃げに乗って逃げる。差は開いたが、逃げに乗せていない他の2チームが集団を牽引。
横風がキツいので、逃げに入れているチームとして前にポジショニングする。しかし、寺崎が逃げに乗った後チームの気が緩みすぎていたように思う。
レースはいつ決まるかわからない。常に次自分が出来る展開を考えて動かなくてはいけない。
後ろ下がり、チームメイトをに声を掛け、前に隊列を作るようにする。「寺崎が前に行ってるから前で走らなくてはいいのでは?」と提案されたが、今後の横風がキツくなりそうな事を伝えて了解してもらう。
集団コントロールしている前の2チーム以外は、横風を受ける為にそこそこ苦しいのだが、中切れやスピードの上下が少なく、クラッシュのリスクが少ないので、前にポジショニング争いをする。
100km地点程で逃げが吸収される。今までチームメイトが逃げていたおかげで余裕を持って次の展開に備えられた。今まで脚を使って逃げていた、苦しそうなキャプテンの顔を見て、「今度は俺が行く番。」と、気合を入れる。
一瞬のタイミングを逃がさないように注意し、どんどん前に上がっていく。しかし後ろを確認したら秋丸選手しか居なかった。
予想通り横風区間でペースが上がる。グッドポジションで横風区間を走る。
前に食らいついていて後ろを見るとプロトンは破壊されていて、前は15人程に絞られる。
この逃げには後ろに付いていた秋丸も入った。2人の力で勝利を目指す。
逃げの展開は秋丸がチェックし、自分は最後のスプリントに脚を残しながら、危険なアタックに乗っていく。
逃げグループは、均等にローテーションしてペースを維持して、集団が見えなくなった。
残り20kmから2人が抜け出す。
まだ残り20km、フラットで強風のコースを25人から逃げ切ることはほぼ不可能!そう思って見送る。
しかし、その冷静な判断が誤算だった。最終的にタイムギャップがなかかか詰まらず、先頭二人が力で踏み切って逃げ切り。
自分たちは7秒差でゴール。最後のスプリントでは、ロータリー通過時のポジショニングを完全にミスをして、全くダメ。
滅多にないビッグレースを勝つチャンスだった。しかも最後の3位争いでは、実践形式でのスプリントトレーニング不足が露呈された結果だと思う。
今後はトレーニングに目的意識を強く持たなくてはと思った。
【第二ステージ】
新人賞3位で迎えた翌日、コースは最後の登りがキツイが逃げていく展開を狙うが、60km地点でパンクし、チームのサポートカーは故障していて使えず、復帰出来なかった。
離れて行く集団を見て、一瞬で目標にしていたレースがパーになり、すべてが嫌になって叫んだ。
しかし運が良い、悪いのもずべて自分に原因がある。そう受け入れるようにした。
今後の国内シーズンにこの悔しさをぶつけてみる。
木下智裕
VIVE LA FRANCE
もうフランスは秋になりました。
毎年この時期になると、レースが減り気持ちがほんの少し、落ち着きます。
いつもブログを見てくれている方、ありがとうございます。
しかしながら、以前に比べてはFacebookページの更新ばかりで、ブログを書いていない時間が続いていました。Facebookの方が画像アップロードが時間が短いからやっぱり楽なんですよね。
久しぶりにこうしてブログ形式で文章を書くと、脳内で物事が上手く整理できていない感じ。
ブログのいいところ、Facebookのいいところをうまく使い分けて、僕のレース活動を発信していきたい。
今年はシーズン前半戦のワールドカップに自転車人生を全てを掛けてレースに挑んできた。
全てを掛けるというのは、エネルギーを集中させること。自分としては納得した走りが出来た。
その分シーズンの半ばでのダメージは相当なもので、回復するのにも膨大な時間が掛かった。
今年の年間目標を設定した段階で、予想はしていたので特に焦ってもいない。
でもひとつだけ焦ったことがあった。
それは自分らしく、自転車に乗ることが出来ていなかったこと。毎日が苦しく、正直自転車に触れるだけでも苦痛だった。
Facebookのコメントである言葉を頂いた。「自転車を通じて人生を楽しんでいる姿を見ていると元気をもらます」と。
僕は自転車選手だけど、その前に一人の人間だということを忘れていたのかもしれない。
今はようやく、体調も回復してきた。
自分らしく貫いて、勝つ。
突破者でありたい。
そして人生を楽しむことも忘れずにね。
木下智裕